琵琶湖の湖北、近江長浜(滋賀県長浜市)。豊臣秀吉の「出世城」、長浜城や黒壁スクエアが有名ですが、注目は、市街地中央にそびえる「長浜タワービル」。地元では長浜タワーと通称されていて、長浜の隠れたシンボルのひとつ。JR北陸本線・長浜駅から東にまっすぐの駅前通りを進み、北国街道との交差点にそびえ立ち、その威容を誇っています。
「地元に、東京タワーのような名物を」で誕生!

長浜タワーの向かいが長浜旧開知学校。
明治7年築、八角塔屋付の木造3階建てで、こちらは明治初期の擬洋風建築(洋風を真似て土地の大工が建てた建築物で、文明開化を象徴)。
対する長浜タワーは、高度成長期の昭和39年築。
昭和33年12月に公開され、東京のシンボルだけでなく、高度成長の象徴ともなった東京タワーの完成を受け、「地元長浜にも東京タワーのような名物を作りたい」ということで建設された5階建てのビルです。
計画段階では8階建てでしたが、建築許可が降りなかったので、やむなく5階建てとし、屋上に「長浜タワー」と文字が入った鉄塔がそびえるスタイルになったのだとか。
開業当時は5階部分が展望台を兼ねたカフェで、人気を集めた場所でした。
正面側、3階部分の窓上に「NAGAHAMA TOWERBILL」という文字も。
ビルは英語にするとbuilding。
正しい英語表記は、英語では一般的に「NAGAHAMA TOWERBUILDING」または、「NAGAHAMA TOWERBUILDG」となるべきですが、なぜか日本語的なBILLになっているのも、ご愛嬌。
和製英語のビルをそのまま表記したというもの、昭和感を強調するアクセントに。
現在では、不動産会社森野ビルが買い取り、昭和レトロを感じさせる外観を生かした商業ビルに再生しています。
ちなみに屋上の塔は、当初から電波塔などではなく、単なる装飾なので、まさにタワーという名を付けたいがためにのせた飾りの塔ということに。
昭和の息吹を感じさせる、不思議な面白さを醸し出すBILLです。
【昭和レトロな風景】滋賀県代表:長浜タワービル
長浜タワービル
● 滋賀県長浜市元浜町7-35
● JR北陸本線長浜駅から徒歩5分

長浜タワービルの前で、駅前通りと交差し、南北に通る道が近江と越前・加賀を結ぶ北国街道(ほっこくかいどう)
北へ100mほど歩けば有名な黒壁スクエアがあります
